【アーティスト経歴】
ピオトルことピエール・イグーフはフランスのカーン生まれ。パリにてデザインを学んだ。最初はストリートアートやスロー・アップ(アウトラインで書かれた文字)から始めたが、グラフィックを試みるようになりキース・ヘリング、スピーディ・グラフィト、アンドレ・サライヴァなどの比喩的な表現方法に影響を受けた。部分的にバウハウスデザインの体系を用いた彼の作品はその色合いを受けてむしろ抽象的な雰囲気を帯び、ディ・ローザ、ジョン・ワンそしてコープ2などのスタイルを彷彿とさせる。
近年彼は企業などの支援やコラボレーションにより多くの作品を手がけており、ますますそのビジョンを発展させている。例えばモノトーンのシリーズやコマ割りの漫画とヒエロニムス・ボスの中間の要素を含んだ作品、また、原色ぶつけ合うことによりさらなる抽象表現を探求し、彼の創造世界に潜むグラフィックのキメラを表現している。